機関給水トラブル その2

   

                その1  2023-8-27

           冷却水ポンプ交換  2019-6-29



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  赤丸は緊急錨泊候補地  徳島港



  2023年春巡航で佐賀関を出てすぐに警報が鳴り,冷却水トラブル(機関給水トラブルその1)が起きた。 ケンチョピアへ着岸してからの修理で判明したのであるが、詰まったものが違うが前回と同じエンジン位置での故障であった。

 キングストン・冷却水取入れバルブからビニールパイプが来てエンジン側の冷却水ポンプと続がっている。 このポンプの繋ぎをはずす。 するとビニールパイプからわずかに海水が漏れ出る。 まだ水面下の海水と続がっているので当然であるが。キングストンバルブを締めることもなく上に持ち上げる程度でパイプからの海水は止まった。 そこには20cm程度のニラのような細長い海草が詰まっていた。 パイプを口をつけて噴き出してみる。ゴボゴボと排出音がしたので、そこから艇外への詰まりはないようであった。 パイプを繋いでエンジンを始動して回転数を上げしばらく運転して様子を見る。 警報音が鳴らないので直ったようだ。 ポンツーンンから艇外への排出水の出具合をチェックした。これも問題ないようである。

 原因は小鳴門の水路ホンダワラを吸い込んだようだ。 海水ストレーナーをエンジン前に設置していればトラブルは起きなかったかもしれません。 瀬戸内ではゴミを吸うトラブルには気をつけるようにアドバイスを受けていたが、そのトラブルは購入後の7年目にして初めて経験させられました。 高松港で同型ヨットが陸置きされていたので吸水口を確かめるとメッシュが施されておりゴミ対策はなされていた。 年式の違いかその艇のハルには取り付け用のクボミがありメッシュが付けられるようになっていた。

 航海中のつまりによる吸水トラブルは大変なので、我がヨットにはシンクの吸水からビニルパイプを機関冷却水ポンプへ繋ぐホーッスを用意はしていたが今回は事前のトライアルもしていなかったので役に立ちませんでした。 事前の訓練は大事とは分かっているつもりだけれど出来ていません。 

 今回は警報が鳴り、機関を止め、ジブを出そうとするがジブが出ない。 メインもやっとのことで上げてセ-リングするが2-3ノット。数日前に予備の2馬力船外機をブランケットから外れて海水に漬けてしまったのでこれも始動できず。 トラブルは悪い方に傾くのが常のようです。 何重にもトラブルが重なって最悪の事態を迎えることになるのでしょう。 幸い陸からのアビームの風でリーショアの心配もなく徳島港の入り口まで走れた。 そこで最小回転の機関始動ができたので、ケンチョピアの着岸まで事なきを得た。 人生の最悪の事態を免れる残り少ない運を使ってしまった思いである。



       2024-2-10