2023年01月16日
帆走貨物船とウインドハンター計画
本船乗りであった40年ほど前に、帆船商船のプランが巷に知られていた時期がありました。 その時は、燃料が高騰して、当時の高速度20-25ノットの運航している船会社、日本においてはフェリ-会社の採算が急速に悪化して整理統合を余儀なくされた時代です。 小生は外航船に乗っていて下記写真のような貨物船が計画され就航したように記憶がありますが、その後の報道を目にすることはなく、消えてしまったのでしょうか。定かではありません。 確かに10%程度の燃費改善効果では、本船が定時運航を要求された時代に既存船には勝てなくて、それが普及しなかった理由なのかもしれません。
当時は30代で、休暇中はヨットに乗り、仕事中は本船という、1年中海の上という生活をしていたヨット好きの者としては、帆走化計画は活躍できる場として期待しておりました。 立ち消えになっていたのに、再開ピランが出来て運航されようとしているのには驚きです。 YouTubeを見ていますと商船の帆走化のプランが進捗していて、 豪州から日本へのの石炭輸送の三井商船と東北電力の傭船契約が成り、実船の進水が近く運航が始まるようです。
帆走貨物船のイメ-ジ図
【ウインドチャレンジャー搭載石炭輸送船の概要】運航会社 商船三井全長/全幅 約 235 メートル/約 43 メートル載貨重量トン数 約 99,000 トン建造造船所 大島造船所竣工予定 2022 年
帆走商船計画には、2つの計画があるようです。 1. ウインドハンタ―計画のプラン、帆走して航行することで発電をし、その電気を使って水を電気分解することによる水素を生成しようとする計画のようです。 2025年に実験船をつくるということです。 2. 帆走貨物船計画と云い、実際の貨物輸送をして実証実験の段階にあります。
1. 地球の温暖化と言っていたのが、今では気候変動と言い換えるよう訂正した。 小生はそのことを欧米の陰謀ではないかという考えをを持つ側です。 それにからめて脱炭素社会の実現のために、実質にトヨタ・日本潰しになる電気自動車推進の陰謀が進行している思っています。 これに抗って、トヨタは今のエンジンを存続させるために水素を使う研究をしています。 ウインドハンター計画では水素社会の実現に十分役立つ期待があります。
2. もう一つの帆走貨物船の計画です。 その実現のためには、世界の貿易風の実態に合わせた航路の設定、それによる荷物の需要があるのかということです。 貨物船はオイルタンカーやバラ積み船になると思われるが、日本の需要だけを見ていては風の利用した航路とのマッチングが成り立たないであろうから、帆走貨物船会社同志のアライアンスを組んで荷物の振り分けが必要でしょう。
小生は3万トンのパママックス船(パナマ運河を通航出来る船)で日本―豪州―欧州―米国―日本の世界一周を石炭を積んで運航する船に乗り組んだことがあります。これは貿易風を上手につかんで走る航路ではなかったので帆走船では採算がとれないと感じている。 別の船であるが、米国西海岸から小麦を積んでマレーシアに運航した時には北緯20度付近を西進して見事に貿易風に乗った航海をしたことがある。 帆走貨物船の計画をするのであるのなら、グロ-バルで気象を利用する計画を立てる必要があるでしょう。 世界の気象は最新の現況が分かる時代になったので、40年前よりも厳密な計画が立てられ最適航路が求められるようになった。
二酸化炭素削減は、ウクライナの問題ひとつ生じても政治課題のようなので先の見通しは分からない。 しかし、最近の科学の進歩で40年前よりは実現性が高くなっている。採算を考えて実証実験を積み重ねていくべきでしょう。
ウインドハンタープロジェクト 商船三井
この船と衝突の恐れが生じたら、予想される航路を走っていないので。ある程度の進路を想定ができず、おまけに無人となったら避航の判断が難しいものとなる。 4-5人の乗組員を載せるべきだと思います。
硬翼帆の左縮帆時と右展帆時
ヨットのための大洋横断 まとめ
http://hayame.net/custom11.html#spb-bookmark-841
ウインドハンタープロジェクト 9分
https://www.youtube.com/watch?v=xeE9kXF_t9c
脱炭素社会実現に向けた当社取り組み紹介番組 12分
https://www.youtube.com/watch?v=yde44NlLmqI
2023-1-16